黒球式センサーを搭載したタニタの熱中症指数計(TT-562)は、気温や湿度だけでなく、日射や照り返し(輻射熱)まで考慮した暑さ指数(WBGT)を測定できるモデルです。屋外の作業現場はもちろん、工場や倉庫などの屋内環境でも使用でき、現場の熱中症対策を支える定番機器として広く採用されています。
暑さ指数(WBGT)測定器として定められた国の規格(JIS B 7922:2023/クラス2)に準拠した、信頼性の高い測定精度を備えています。確かな測定精度に加え、公共工事での活用実績を示すNETIS登録(KT-160019-VE)も取得。暑さのレベルに応じて注意を促す4段階の警告アラームや、三脚・ヘルメットへの装着といった現場で使いやすい設計も特長です。
本記事では、TT-562が選ばれる理由や具体的な活用シーンについて、安全管理の実務に役立つ視点から詳しく解説します。

黒球式熱中症指数計 熱中アラーム(TT-562)の概要
「危険・厳重警戒・警戒・注意」を11段階で可視化
TT-562は、暑さ指数(WBGT)に基づく熱中症の危険度を「注意/警戒/厳重警戒/危険」の4区分・11段階で表示し、区分に応じた異なるアラームで注意喚起します。音量は「大/小/無し」の3段階切替に対応し、騒音のある現場や静粛性が求められる環境でも柔軟に運用できます。
屋内外・直射日光下で使用可能な「黒球式」
黒球式センサーを採用することで、日射や地面からの照り返し等の「輻射熱」を反映したWBGTの把握が可能です。一般的な温湿度のみの評価では捉えきれない炎天下の実環境を評価できるため、屋外作業や部活動などでの安全管理に有効です。TT-562は直射日光下での測定にも対応しています。

JIS B 7922:2023準拠とNETIS登録の意味
JIS B 7922(クラス2)準拠=測定信頼性の担保
JIS B 7922は、電子式の暑さ指数(WBGT)計について、測定精度や試験方法を定めた日本の規格です。2017年に制定され、その後見直しが行われ、現在は2023年版が適用されています。
タニタ「TT-562」は、このJIS B 7922:2023のクラス2に準拠したモデルで、現場の安全管理に必要とされる測定精度の基準を満たしています。
JIS準拠のWBGT計は、教育現場や労働安全関連のガイドラインで「使用が推奨される機器」として言及されることも多く、機器選定や社内監査、調達時の説明においてもメリットがあります。
また、TT-562は国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録されている、装着・携帯が可能な黒球式WBGT計です。作業者の近くで測定できるため、現場ごとの局所的な暑熱環境を把握しやすく、安全性向上に役立つ技術として評価されています。
小型で装着できる黒球式WBGT計としてNETIS登録を受けている点は、公共工事の提案資料や現場の安全管理計画において、信頼性を示す根拠の一つとして活用できます。
測定原理:WBGTと「黒球式」の必要性
WBGT(暑さ指数)とは何か
WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)は、湿度・気温・輻射熱(黒球温度)を総合して暑熱ストレスを評価する指標です。黒球温度を取り入れることで、直射日光や地面の照り返しなど輻射熱の影響を反映できます。規格JIS B 7922はこの電子式WBGT指数計の性能要件と試験方法を定義しています。
なぜ「黒球式」が屋外で必須なのか
通常の温湿度計では輻射熱を評価できないため、炎天下では実際の暑熱ストレスより低く見積もってしまう可能性があります。TT-562は黒球を搭載し、屋内外・直射日光下でもWBGTを測れるため、運動・作業時の安全管理に直結します。取扱説明書でも、屋外(日射時)は黒球が陰にならないよう装着することが推奨されています。

仕様と機能:現場で使える設計
主要仕様(測定範囲・精度・表示)
TT-562のWBGT表示範囲は0.0〜50.0℃(0.1℃単位)。周囲温度は0.0〜50.0℃、湿度は20.0〜90.0%RH(各0.1単位)で、範囲外は点滅表示。アラームは「大:75dB/小:65dB/無」の3段階を用意。バックライト(約5秒)で暗所でも視認性を確保します。外形は幅58×高さ108×奥行36mm、約65gの軽量設計。
携帯・装着・設置のための付属品
標準で吊り下げ用アタッチメント(色違い2本)、カラビナ、ネックストラップ、三脚取付用電池フタ、ヘルメット取付用電池フタ(落下防止ストラップ付き)、ドライバー、お試し用電池が付属します。三脚固定やヘルメット装着によって、現場の動線や作業形態に合わせた柔軟な配置が可能です。

JIS準拠のトレーサビリティと継続改良
タニタは、TT-562についてJIS B 7922に準拠したモデルであることを公式に明らかにしています。JIS B 7922が2017年に制定された当初から対応を進め、その後の2023年版への改訂にも適合するなど、規格の更新に合わせて継続的な改良と情報提供が行われてきました。
製品を選ぶ際は、「JIS B 7922:2023準拠(クラス2)」と明記されているかを確認することが重要です。
正しく測る:設置・装着・運用の実務
基本の装着・設置:陰を避け、地面から離す
屋外(日射時)は黒球が陰にならない装着が重要です。腰や首に吊る、ヘルメットへ装着、または三脚固定などで、体や装備が黒球に影を落とさない位置を確保します。地面直置きは、照り返しで周囲温度が過大になり誤差の要因になるため避けましょう。
アラーム設定と点検:10分間隔の注意喚起を活かす
電源を入れると、WBGTが20℃以上という基準を超えた場合、注意レベルに応じたアラームが10分おきに鳴ります。
このアラームを休憩のタイミングや給水の指示と連動させるため、現場の安全衛生計画には、「WBGTの基準値 × 作業ルール × アラーム音量」を組み合わせた運用表を組み込みます。
アラームの音量は、現場環境に合わせて「大・小・無し」から選択できます。

JIS準拠機器の使い分け:設置高さ・風速への配慮
TT-562を使用する際は、設置する高さや周囲の環境に配慮することが大切です。腰の高さ付近や三脚に設置するなど、人が感じる暑さに近い高さでの測定が推奨されています。また、風がほとんどない場所では測定値に影響が出る場合があるため、風通しの状態にも注意が必要です。
測定する際は、実際の作業環境を代表する位置として、風の当たり方や直射日光の有無が平均的になる場所を選ぶようにしましょう。
活用シーン別の導入ポイント
建設・インフラ現場:NETIS登録の強み
局所的な暑熱リスクを把握するためには、現場事務所設置の据置型だけでなく、作業者が携帯できる黒球式WBGT計が有効です。TT-562はNETIS(KT-160019-VE)登録で公共工事の安全管理提案に適し、三脚やヘルメット装着で導線に合わせた配置が容易です。

学校・スポーツ:直射環境での運動可否判断に
部活動や大会の現場では、日差しだけでなく、人工芝や地面の照り返しの影響で、体感以上に暑くなることがあります。
黒球式の「TT-562」で暑さの目安となるWBGTを測り、その数値に応じて運動量や休憩、給水を行うことで、熱中症のリスクを計画的に管理することができます。

警備・イベント・防災:携帯性と視認性を両立
カラビナやストラップで携帯しながら、必要な場所では三脚に固定して、観客エリアや人の動線などの暑さを測定できます。
WBGTが上昇した際にはアラームをきっかけに対応を切り替え、ミストの使用や日陰への誘導、配布物の案内などを行うことで、現場全体に注意喚起を行う目安として活用できます。
まとめ
タニタ「TT-562」は、日差しや地面の照り返しによる暑さまで測定できる、持ち運びやすい熱中症指数計です。
公的な基準にも対応しており、さまざまな現場で安心して使用できます。
暑さの危険度は数値とアラームで分かりやすく表示され、身につけて使ったり、三脚に設置したりと状況に合わせた使い方が可能です。
建設現場や学校、イベント会場などで、熱中症対策の目安として役立ちます。設置場所の環境に注意し、アラームを休憩や給水のルールと連動させることで、測定結果を行動につなげやすくなります。
詳しくは下記商品動画・商品チラシをご覧ください。


